あけましておめでとうございます
この度の能登半島地震で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
新年初のブログはどうしようかと年末から考えていたのですが、非常時における銀塩写真の価値、震災時に役立つ「あんしんアルバム」について、書きたいと思います。
銀塩写真の力
続々と報道されている被災地の状況に胸が痛みます。ニュースを見て、東日本大震災でのあるエピソードを思い出しました。
人命救助の為に作業していた自衛隊が、瓦礫の中で見つけた写真やアルバムを捨てることが出来ず、道端に寄せ集めるようになります。そのアルバムや写真は各避難所に届けられ、ボランティアによって洗浄され、持ち主の手元に戻るよう、避難所に展示されるようになりました。
CD‐ROMや、パソコンに入ったデータでは、写真が持ち主の手元に戻ることは難しかったでしょう。銀塩でプリントされた写真だからこそ、洗って蘇らせることができたのです。アルバムという形になっていたから、自衛隊も捨てることが出来なかったのです。
予期せぬことが起こった時、パニックになったとき、大切な人の写真を見ると心が落ち着くそうです。避難袋の中に、大切な人の写真やアルバムを入れておくと良いそうです。
東日本大震災の被災地での写真洗浄の様子は、編集者・藤本智士さんと写真家・浅田政志さん共著の『アルバムのチカラ』に詳しく記されています。写真が洗浄され、持ち主の手元に帰るまでを丁寧に取材されています。
あんしんアルバムとは
「あんしんアルバム」をご存知でしょうか?
写真とパーソナル情報を一緒にまとめた『あんしんアルバム』。非常用アルバム、防災アルバムです。長年に渡って写真の大切さを伝えられている、西塔カオルさんが考案されたミニアルバムです。
私も考えに賛同し、昨年、あんしんアルバム講師の資格を取りました。 1月25日、西塔さんによる、あんしんアルバムのオンライン講座が催されます。ご興味のある方はぜひこのサイトを見てみてください。
先生の講義を受けることをお薦めしますが、関西で実物を見ながら作ってみたいという方がいれば、私もできます。
初めての方は、普段のカバンの中にも入れておける「あんしんカード」もお薦めです。写真は、昨年5月ワークショップ開催時に作ったサンプルです。
たくさんの方の手元に「あんしんアルバム」があればと願っています。空腹は満たしてくれませんが、心の支えになります。どの写真を選ぶか、あんしんアルバムを作ることで、改めて、身近な人、大切な人のことを考えるきっかけになるのではないでしょうか。
呼子笛の力
携帯用「あんしんカード」につける、呼子笛の話です。ホイッスルと書いた方がわかりやすいでしょうか。
呼子笛はワークショップをするたびとても好評です。女性には見た目が「可愛い!」とまず褒めてもらえます。可愛いだけでなく実用的です。非常時に瓦礫の下に閉じ込められたり、家から出れなくなったり、ほこりだらけで声が出にくい時、笛を吹くことで自分の居場所を知らせることができます。
昨日、新年会でワークショップを受けて下さった方が、「写真ももちろん大切だけど、もっとこの笛は価値がある!!」ということを力説して下さいました。確かに、子供のカバンにつけたり、携帯のストラップにしたり、笛だけなら身近に持つことができます。自分の身を守るアイテムとして、誰もが持っておいていいかもしれません。
85歳の母親は笛がうまく吹けないので、あんしんアルバムには鈴をつけています。調べると、小さな息で吹ける呼子笛もありました。いろんな呼子笛を比較して、子供や高齢者にも最適なものを探したいな。この機会に、笛の価値を見直したいと思い、今回のブログに笛の話を書き加えさせてもらいました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
次回は1月26日金曜にブログアップ予定です。どうぞよろしくお願い致します。